千枚田ポケットパークの概要

事業のあらまし

 千枚田ポケットパークは、親しみと潤いのある道路環境の整備を進めている建設省の重点施策「みどりの一里塚モデル事業」の一環として、名勝千枚田を眺望できる一般国道249号線の景勝の地に、道路改良事業により輪島市の協力を得て設置されたものです。 (平成2年4月完成)

 この地点は能登半島国定公園の中にあって、美しい日本海や沖の七ツ島も眺望できる場所であり、これまでも観光客のバスやマイカーが必ず立ち寄るなど、輪島から珠洲への奥能登観光の中間拠点として重要な役割を果たしています。このたび整備した約2,700uの敷地の中には、付近から移植した「えのき」の大木が一里塚のランドマークとなっており、駐車場や展望台、休憩所、公衆トイレ、ベンチ、観光案内板など憩いと安らぎをもたらすさまざまな施設が整備されています。また、道路周辺の修景・緑化、自然石利用の石積など周辺の自然環境との調和や高低差による立体感の創出にも配慮しました。

能登地区には、年間700万人を超える観光客が訪れていますが、新しい観光名所「千枚田ポケットパーク」の誕生は、魅力ある地域づくりと活性化に資するものと期待されています。

発砲スチロールで地盤を造る

 発泡スチロールを土木工事に利用する方法が考え出された。四角いブロックの形にして積み重ね、土の代わりに道路を支える部分や地盤造りに使うのである。

発泡スチロールは指で突くだけでも簡単に穴があく、しかし、手のひらで押すとそれほどへこまない。つまり一部だけに加わる力には弱いが、広い範囲に加わる力には以外に強い。例えば、道路工事に使うときも、一部に集中して力が加わらないよな工夫がされる。

発泡スチロールのブロックの上に鉄筋の入ったコンクリートの板を載せ、砕いた石とアスファルトで舗装するという方法である。こうすれば、道路の上を重い自動車が走っても、その重さは全体に広がり、発泡スチロールの一部だけに強く力が加わることは無くなる。

そこで、石川県輪島市にある「千枚田」と呼ばれる場所がある、山の斜面に無数の田んぼが続く景色で有名な所であるが、同時に地滑りの起きやすい所でもあるため、道路を支える部分に土を使うとその重みで地滑りが起こるおそれがある。そこで、発泡スチロールを使った道路造りが行われた。

第二の理由は、積み重ねて時に崩れにくいことである。土を積み上げる場合は、土を支える丈夫な壁が必要になる(横方向に崩れないようにするためである)、しかし、発泡スチロールでは、土の場合ほど丈夫な壁は必要ない、上から加わった力は、上のブロックから下のブロックへと真下に伝わり、横には伝わりにくいからである。

(東京書籍株式会社発行)小学4年「新しい国語」より抜粋]
「白米町・千枚田」と「千枚田ポケットパークの概要」は道の駅千枚田観光案内所で無料配布しています。
輪島市商工観課